言葉と裏腹に真由子の声は色っぽく思えた

秋口の山は思ったより厳しいものだった。
僕は南アルプス連峰の黒姫岳を一人登っていた。

2週間前、僕は死のうと思っていた。
外資系金融会社でトーレーダーをしている僕は、将来を嘱望されていた。
読みが当たり、打つ手がすべて会社に利益を与えていた。
この会社は自分…